メモリ使用量の軽減方法
最適なパフォーマンスを得るには、Ableton Live の処理要求に対応できる十分な RAM が必要です。 RAM 容量を超えると、Live のパフォーマンスが大幅に低下したり中断されたりする可能性があります。 以下の場合、RAM に大きな負荷を与える可能性があります。
- 大規模なサンプルライブラリをともなうLiveのデバイスやサードパーティー製プラグインを使用している場合
- クリップ ビュー で RAM モード が有効になっている場合
- クリップの RAM モードが無効でも、セット内に多数のクリップがある場合
クリップの RAM モードの詳細については、Ableton Live マニュアルの こちら のセクションを参照してください。
RAMの使用を最適化する方法
以下の手順は、Liveを効率的に実行し、コンピュータのRAM容量を超えないようにするのに役立ちます。
1. トラックをフリーズする
フリーズを行うとトラックが一時的にオーディオに変換されるため、プラグインやエフェクトのリアルタイム処理の必要性が軽減されます。 これにより、大規模なプロジェクトで作業するときに、多くの RAM を解放できます。 トラックをフリーズするには、トラック ヘッダーを右クリックして、 [トラックをフリーズ] を選択します。
2. トラックをフラット化する
トラックをフリーズした後「フラット化」すると、トラックをオーディオに変換することができ、これによりリソースの使用量をさらに削減できます。 フラット化するには、フリーズしたトラックを右クリックして、 [
トラックをフラット化
]を選択します。
フリーズとフラット化
を 1 つの手順で選択することもできます。
フリーズとフラット化の詳細については、Ableton Live マニュアルの
こちら
のセクションをご覧ください。
3. CPU負荷の高いプラグインの使用を制限する
一部のプラグイン、特に処理が複雑なものやライブラリが大きいものは、大量の RAM を消費する可能性があります。 こうしたプラグインの使用を最小限に抑えるか、より動作の軽いプラグインを選択してください。 不要な RAM 消費を避けるため、プロジェクト内の未使用のエフェクトやインストゥルメントを無効にしてください。
4. バッファサイズを増やす
バッファサイズを増やすとレイテンシーが増加しますが、特に複数のトラックとエフェクトを使用するような負荷の高いセッションで、システムにかかるRAM の負荷を軽減することができます。
Live
>
環境設定
>
Audio
に移動して、
バッファサイズ
設定を調整してください。
詳細については、
こちらのページ
および
こちらのページ
をご覧ください。
5. 使用していないデバイスとプラグインを無効にする
デバイスやプラグインを使用していない場合、オフにします。 処理を行っていないデバイスでもリソースを消費する可能性があるため、必要がない場合は非アクティブにするか、完全に削除することをお勧めします。
6. 効率的なオーディオルーティングを使用する
リバーブやディレイなどのよく使用されるエフェクトは、 リターントラック で使用すると、個々のトラックにエフェクトをロードする必要がなくなります。
7. リアルタイムエフェクトの数を制限する
リアルタイムエフェクトを多用しすぎると、RAM の負荷が急速に増加する可能性があります。 アクティブなエフェクトの数を制限し、要素ごとにエフェクト・チェーンを分けてパラレル・プロセッシングを行い、可能であれば センド と リターン を利用するようにします。
8. クリップ設定を最適化する
クリップをトリミングして統合し、プロジェクトに不要なサンプルデータを残さないようにします。 クリップの長さを短くするか、 結合 機能を使用すると役立つ場合があります。
9. システムRAMを増設する
Ableton Live で大規模なプロジェクトを定期的に起動していて、パフォーマンスに問題が残る場合は、システムの RAM のアップグレードを検討してください。 RAM を増やすと、システムの制限に達することなく、より大規模で複雑なプロジェクトを処理できるようになります。
RAM使用量が原因で起動時にクラッシュするセットの復元
RAMを大量に消費するデバイスが原因でクラッシュしたセットを復元するには
- 空のLiveセットを開きます。
- Live ブラウザ内でクラッシュした Live セット (*.als ファイル) を見つけます。
- プロジェクト フォルダーを展開して、セットを構成するトラック一覧を表示します。
- セットのトラックを 1 つだけ、空の Live セットにドラッグしてインポートします。
- インポートしたトラックをフリーズしてフラット化します。
- 同様の操作を他のトラックでも行います。
RAMモードのクリップが多すぎるためにクラッシュしたセットを復元するには
- 空の Live セットを開き、上記と同様の手順でクラッシュしたセットを Live ブラウザで展開します。
- クリップを含むトラックを空の Live セットにドラッグ アンド ドロップしてインポートします。
- すべてのオーディオ クリップについて、クリップ ビューの RAM スイッチをオフにします。
- 同様の操作を他のトラックでも行います。
- Liveセットを保存します。
トラックを空の Live セットにマージするトラブルシューティングの詳細については、 こちらのページ をご覧ください。