LiveでMIDI CCを使用する
- 対象となるLiveのバージョン: すべて
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対象となるOS:
すべて
- MIDI CCとは?
- MIDI CCは何に使うものですか?
- 各MIDIコントロールナンバーの割り当てられ方は決まっていますか?
- Liveのインストゥルメントやその他のデバイスをMIDIコントロールナンバーで操作することはできますか?
- Liveが対応しているMIDIチャンネルはどれですか?
- MIDIコントローラをLiveのパラメータにマッピングするにはどうすればいいですか?
- シンセなどの機材をMIDI CCで操作するにはどうすればいいですか?
- LiveでMIDI CCを記録するにはどうすればいいですか?
- クリップエンベロープでMIDIコントロールナンバーの120から127までを扱えないのはなぜですか?
- MIDI CCを使ってプラグインのパラメータを変更するにはどうすればいいですか?
- クリップやデバイスでMIDI CCを使って、Live内の別のパラメータを変更することはできますか?
MIDI CCとは?
MIDI CCとは、MIDIコントロールチェンジ(またはMIDIコンティニュアスコントロール)の略です。 MIDI CCは、MIDIにおけるチャンネルボイスメッセージという分類に属します。チャンネルボイスメッセージには、ノートオン、ノートオフ、ベロシティ、アフタータッチ、ピッチベンド、 プログラムチェンジ が含まれます。
MIDI CCは何に使うものですか?
MIDI CCは、MIDIメッセージの機能範囲を拡張するために使われます。
たとえば、MIDIキーボードやMIDIコントローラでは、それぞれのノブにMIDI CCナンバー(MIDIコントロールナンバーとも呼ばれます)をひとつひとつ割り当てられます。ボタンにMIDIコントロールナンバーを割り当てられる場合もあります。 これにより、MIDIのリモートコントロール機能を使うと、MIDIコントロールナンバーをLiveのパラメータにマッピングできるようになります。
MIDIコントロールナンバーは、一部のハードウェアやプラグインの機能を操作する用途で頻繁に使われます。 たとえば、MIDIコントロールナンバーを使うと、ハードウェア・シンセサイザーに搭載されているフィルター・カットオフのノブを実際に回さなくても、Liveからフィルター・カットオフを変更することができます。
各MIDIコントロールナンバーの割り当てられ方は決まっていますか?
MIDIコントロールナンバーには0から127まであり、それぞれのMIDIコントロールナンバーが0~127の範囲で値のデータを送信します。 MIDI協会による公式リスト には、各MIDIコントロールナンバーの標準的な割り当てについて詳細が記されています。 ただし、MIDIコントロールナンバーの実際の割り当ては製造元によって異なる場合があります。 通常、実際の仕様が記されたMIDIインプリメンテーション・チャートというものが製造元から提供されています。
Liveのインストゥルメントやその他のデバイスをMIDIコントロールナンバーで操作することはできますか?
Liveのインストゥルメントやその他のデバイスでは、個々のパラメータ(フィルターのカットオフやレゾナンスなど)が、トラックに入力されたMIDIコントロールナンバーに反応することはありません。 ただし、MIDIのリモートコントロール機能で特定のMIDIコントロールナンバーをマッピングすることは、どのデバイスでも可能です。
Liveが対応しているMIDIチャンネルはどれですか?
Liveは、MIDIコントローラなどの外部機材からすべてのMIDIチャンネル(全16チャンネル)でMIDI信号を受信することができます。 Live内部でのMIDIの接続設定は、チャンネル1のみで行われます。
MIDIコントローラをLiveのパラメータにマッピングするにはどうすればいいですか?
MIDIマッピングを自分で設定する方法については、 こちらのページ で確認することができます。
シンセなどの機材をMIDI CCで操作するにはどうすればいいですか?
2種類の方法があります。
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クリップエンベロープを使う:
MIDIクリップのエンベロープボックスにある選択リストで“
MIDI Ctrl
”を選択します。 別の選択リストで、使用するMIDIコントロールナンバーを選択します。次に、希望する値(もしくは値の範囲)を入力してブレークポイントを作成します。 パラメータの扱うMIDIメッセージが“オン”と“オフ”の場合(例:“CC 64 - Hold Pedal”、もしくは“CC 64 - Hold/Sustain”)、0から63までの間にブレークポイントを作成すると“オフ”になり、64から127までの間は”オン”になります。 それ以外のパラメータでは、MIDIメッセージが0~127の値それぞれに対応しています。フィルターのカットオフの場合だと、“0”に設定するとフィルターが完全に閉じ、値を増やすにつれてフィルターが徐々に開き、“127”に設定するとフィルターが完全に開きます。 MIDIメッセージが送信されるのは、MIDIクリップが再生されるときです。
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Max for Liveを使う:
MIDIコントロールナンバーの情報を送信できる多彩なMax for Liveデバイスがあります (
CC Map8
や、
Robert Henke
のデバイスなど)。 ハードウェア・シンセサイザーやドラムマシンを操作するための専用Max for Liveデバイスもあります。
【注意】 利用には、Live Suiteが必要です。Max for Liveを追加したLive Standardでも利用することができます。
LiveでMIDI CCを記録するにはどうすればいいですか?
MIDIトラックを作成して、入力/出力セクションの[ MIDI from ]でMIDI信号を受信したい音源を選択します。 次に、MIDIクリップの録音を行います。 受信したMIDI CCが、クリップエンベロープ“MIDI Ctrl”に記録されます。
クリップエンベロープでMIDIコントロールナンバーの120から127までを扱えないのはなぜですか?
120から127までのMIDIコントロールナンバーはLive内の特定の機能に使われているため、エンベロープの選択リストで“MIDI Ctrl”を選択しても、120から127までのMIDIコントロールナンバーは表示されません。 ただし、そのうちの一部は、Max for Liveを介して利用できる場合があります。
MIDI CCを使ってプラグインのパラメータを変更するにはどうすればいいですか?
MIDIコントローラをプラグインのパラメータに割り当てたり、プラグインのパラメータにオートメーションをかけたりすることが目的であれば、プラグインの設定画面とLiveのMIDIマッピングを利用するほうがMIDI CCを利用するよりも簡単に行えます。 詳細については、次のページで確認することができます。
一部のプラグインはMIDI CCにも対応しており、 指定したMIDIコントロールナンバーでパラメータを直接変更することができます。 この方法を行うには、次の手順にそって操作してください。
- MIDIトラックにプラグインを追加します。
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プラグインの操作画面を開いて、MIDIラーン機能(MIDIコントローラのノブを動かすことで、そのノブのMIDIコントロールナンバーをパラメータに割り当てる機能)を使えるか確認します。もしくは、MIDIコントロールナンバーを直接割り当てられるか確認します。 プラグインによっては、プラグインのパラメータを右クリックしてMIDIコントロールナンバーを割り当てられる場合があります。
- クリップエンベロープの選択リストで“MIDI Ctrl”と、割り当てるMIDIコントロールナンバーを選択します。もしくは、CV出力に対応しているMax for Liveデバイスを使います。
クリップやデバイスでMIDI CCを使って、Live内の別のパラメータを変更することはできますか?
MIDIマッピングできるLive内のパラメータであれば、仮想MIDIバスを使ってMIDIマッピングすることができます。MIDIマッピングしたパラメータは、クリップエンベロープやMax for Liveで変更することができます。 そのための設定は少し煩雑ですが、クリップエンベロープでパラメータを自動的に変更したい場合などに便利です。 設定方法の一例の説明を、 こちらのページ で確認することができます。