クラウドストレージの最適な使い方

Dropbox、OneDrive、iCloud、Google Driveなどのクラウドストレージアプリケーションは、制作ファイルの共有、ファイルへのリモートアクセス、プロジェクトのバックアップを行うのに便利です。 しかし音楽制作ソフトウェアで使用できる速度に最適化されたクラウドストレージサービスはほとんどありません。 この記事では、クラウドストレージについてのよくある問題と解決策について説明します。

【注意】クラウドストレージのアプリケーションによってLiveの動作に問題が起きていると思われる場合は、Liveを起動するまえにクラウドストレージのアプリケーションを終了し、インターネット接続を無効にしてください。 問題が解決した場合は、クラウドストレージのアプリケーションが問題の原因である可能性が高いと考えられます。

全般的なアドバイス

  1. クラウドと同期したフォルダにファイルを保存している場合は、そのファイルが常にローカル(お使いのコンピュータ)で使用できることを確認してください。 OneDriveやiCloudなどの一部のサービスでは、実際のファイル自体がクラウドに存在する一方で、それらのファイルへの参照データやリンクのみをコンピュータに保存するオプションが存在する場合があります。 その場合、実際のファイルがお使いのコンピュータに存在しないため、Liveはファイルの場所を特定できません。
  2. 可能な限り、Liveを起動する前にクラウドストレージの同期を無効にしてください
  3. オーディオファイルやLiveプロジェクトフォルダなど、ライブラリコンテンツの保存にのみクラウドストレージのアプリケーションを使用して下さい。 Liveアプリケーション、サードパーティアプリケーション、プラグインなどのプログラムファイルを同期しないでください。
  4. 一定期間ごとに自動バックアップが働く場合、一見「ランダムな」間隔でLiveのパフォーマンスを妨げる可能性があり、音声のドロップアウトやパフォーマンスの問題が発生する可能性があります。
  5. ファイル名の1文字目が“空白文字”になっているファイルは、クラウドストレージにバックアップされません。また、Liveで想定外の動作をすることがあります。

iCloudとOneDriveの設定方法

iCloudストレージの最適化

iCloud Driveの機能“ストレージを最適化”では、ストレージの空き容量が少なくなると、“デスクトップ”と“書類”のフォルダに入っているファイルが古いものから削除されます。 いずれかのフォルダにメディアファイルが保存されている場合、同様に削除されます。

解決方法

  1. 削除されたファイルをiCloud Driveから再ダウンロードして、“ストレージを最適化”機能を無効にする。
  2. 削除されたファイルをiCloud Driveから再ダウンロードして、フォルダ“ミュージック”に移す。もしくは、“デスクトップ”や“書類”以外のフォルダへ移す。
  3. 削除されたファイルをiCloud Driveから再ダウンロードして、iCloud Driveで“デスクトップ”と“書類”のフォルダを無効にする

OneDriveのファイルオンデマンド

OneDriveのファイルオンデマンド機能を使うと、ファイルの参照データがお使いのコンピュータ上に保存され、実際のファイルはクラウド上に保存されます。 [このデバイス上で常に保持する]を必ず有効にして、お使いコンピュータ上へメディアファイルが保存されるようにしてください。

その他のクラウドサービスでファイルをローカルに保存する方法については、各サービスのマニュアルをご確認下さい。

クラウドストレージによるその他の問題

【注意】次の問題はクラウドストレージに関連している可能性があります。ただし、常にそうであるとは限りません。詳細については、リンク先のページで確認することができます。

  1. 不規則にCPU負荷が急上昇したり、クラッシュが起こったりする。
  2. エラーメッセージ「メディアファイルが不明です」が表示される。
  3. エラーメッセージ「ファイル'xxxx.als'を開くことができませんでした」が表示される。
  4. クラウドストレージと同期中のフォルダをLiveのブラウザーに追加すると、そのフォルダ内のファイルが定期的に見つからなくなる。
  5. [最近使ったセットを開く]の一覧で灰色表示されるLiveセットがある。
  6. Liveセットを保存中にLiveがクラッシュする。
  7. 削除したファイルが、なぜか再表示される。
  8. なぜかファイルが勝手に複製される。
  9. 一部のMax for Liveデバイスで、オーディオファイルを読み込めない。
  10. Liveセットが破損している(まれに発生することがあります)。
  11. エラーメッセージ「オーディオファイル[ファイルパス]を読み込めません。 [ファイルパス]:EOF 」が表示される。

Abletonでは、以下の学習リソースと詳細なヘルプが提供されています。: