ユーザーウェーブテーブル

  • 対象となるLiveのバージョン: Live 10.1以降(Suiteのみ)
  • 対象となるOS: すべて

Live 10.1以降では、Wavetableに独自のウェーブテーブルを加えることができます。

用語

Wavetable(ウェーブテーブル)には複数の意味があります。このページでは、次の意味で使用します。

  • Wavetable :Liveのインストゥルメント名を指します。
  • ウェーブテーブル :1周期の長さが1024サンプルの波形を指します。
  • スプライト :ひとつのファイルに複数のウェーブテーブルをまとめたものを指します。 たとえば、プリセットのウェーブテーブル“Basic Shapes”は、正弦波、三角波、ノコギリ波、矩形波のウェーブテーブルで構成されるスプライトです。

任意のオーディオファイルを読み込む

Wavetableのスプライトのグラフィック表示エリア(波形が可視化されて表示されるエリア)へオーディオファイルをドラッグします。 オーディオファイルは、Liveのブラウザー、Liveセット内のクリップスロット、エクスプローラー(Windows)/Finder(Mac)からドラッグ可能です。 フォルダからオーディオファイルを加えた場合は、矢印アイコン[◀][▶]をクリックすると、同じフォルダ内に含まれる前後のオーディオファイルが読み込まれます。

Custom_wavetables.png

オーディオファイルの処理

任意のオーディオファイルを読み込むときには、次の処理が行われます。

  • Wavetableがオーディオファイルから最初の数秒(最大256個のウェーブテーブル)を読み取ります。
  • 読み取られたオーディオファイルはモノラル信号になります。
  • Wavetableは必ず2個以上のウェーブテーブルを確保します。これにより、波形位置スライダーでウェーブテーブルの位置を変更できるようになります。
  • ソフトウェアシンセ“Serum”で作成したオーディオファイルを読み込んだ場合は、各ウェーブテーブルのサンプル数が1024サンプルまで落とされます。 Serumの生成するファイルが大きいため(ウェーブテーブルごとに2048サンプル)、この処理が行われます。

Rawモード

ボタン[Raw]が無効になっている場合、次の処理が行われます。

  • 先頭と末尾の無音部分は無視されます。
  • 各ウェーブテーブルの両端部分で音量がフェードアウトします(クリック音の発生を避けるため)。
  • 隣接するウェーブテーブル間の位相差が最小化されます(不自然な位相ノイズの発生を避けるため)。
  • ウェーブテーブルにノーマライズが適用されます。

よくあるご質問

サンプルをWavetableへドラッグすると、「テーブル(サンプル名)をロードできません: cannot read samples from samples while recording or decoding」と通知が表示されました。なぜですか?

どんなサンプルでもユーザー独自のスプライトとして使用できますが、そのサンプルが大きい場合や、エンコードされている場合(例:MP3ファイルの曲など)、Liveがサンプルをデコードして解析を終えるまで、ユーザー独自のスプライトが作成されません。

回避方法 :オーディオファイルをアレンジメントビューにドラッグするか、セッションビューのクリップスロットへドラッグします。 Liveがオーディオファイルの解析を終えたら(波形が表示されてから)、オーディオファイルをWavetableへドラッグします。

Wavetableへオーディオファイルをドラッグしたら、WavetableがSimplerに置き換えられました。なぜですか?

スプライトのグラフィック表示エリア(ウェーブテーブルの波形が表示されるエリア)へオーディオファイルをドラッグしないと、 WavetableがSimplerに置き換えられます。

ユーザースプライトのディレクトリに含まれるファイルを変更しても、Liveに表示されるWavetableの一覧へ変更がすぐに反映されません。なぜですか?

ユーザースプライトのディレクトリに変更が加わっても、Liveではその変更を反映するようになっていません。

回避方法 :Wavetableを削除してその操作を取り消すと(アンドゥすると)、あらためてディレクトリが読み込まれます。

[すべてを集めて保存]を行うと、ユーザースプライトの一覧が消えて、使用中だったスプライトしか残りません。なぜですか?

WavetableはSimplerと同じ構造を用いてサンプルをまとめています。 [ すべてを集めて保存 ]を行うと、ユーザースプライトのファイルとサンプルのファイルの両方が、プロジェクトフォルダにコピーされます。 そうすることで、Liveセットに含まれる全オーディオファイルをユーザースプライトの一覧に入れることなく、選択していた単独のファイルのみが使用されます。

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