ユーザーライブラリ

Ableton Live のユーザー ライブラリには、Live で作成したカスタム プリセット、デフォルト、クリップ、テンプレートが保存されます。 ユーザー ライブラリ コンテンツは、コア ライブラリ コンテンツ (Live に付属) とは別になっているため、異なる Live インストールまたはコンピューター間で簡単にバックアップしたり共有したりできます。

注意: Live のユーザー ライブラリは、Live プロジェクトや Live セットを保存するためのものではありません。 詳しくは、 プロジェクトの保存、 外部ストレージとバックアップ 、および リモートでの共同作業のベスト プラクティス をご確認ください。

デフォルトのユーザーライブラリの場所
既存のユーザーライブラリの移動
ユーザーライブラリのフォルダ構造

"Clips"フォルダ
"Defaults"フォルダ
"Groove"フォルダ
"Preset"フォルダ
"Sample"フォルダ
"Templates"フォルダ

ライブラリの管理

デフォルトのユーザーライブラリの場所

Liveを初めてインストールすると、ユーザーライブラリが次の場所へ作成されます。

  • Windows: \Users\[username]\Documents\Ableton\User Library
  • Mac: Macintosh HD/Users/[username]/Music/Ableton/User Library

初期設定の場所ではなく、任意のコンピュータ内のフォルダや外付けハードドライブなど、別の場所にユーザーライブラリのパスを設定することができます。 Liveの環境設定画面で[Library]タブから[ブラウズ]ボタンをクリックして任意の場所を選択すると、 選んだ場所にユーザーライブラリが作成されます。

既存のユーザーライブラリを移動する

既存のユーザーライブラリの場所を変更する場合は、Finder(Mac)/エクスプローラー(Windows)でフォルダ“User Library”を任意の場所へ移動してから、Liveの環境設定でその場所をパスに設定します。

Screen_Shot_2017-10-17_at_11.01.58.png

ユーザーライブラリをFinder(Mac)/エクスプローラー(Windows)ですばやく開くには、Liveのブラウザーで“ユーザーライブラリ”を右クリックして[Finderに表示](Mac)/[エクスプローラーに表示](Windows)を選びます。

ユーザーライブラリのフォルダ構成

初期設定では、ユーザーライブラリにほとんど何も入っていません。5つのフォルダからなるシンプルな構成になっています。

Screen_Shot_2017-10-17_at_10.57.30.png

フォルダ構成の管理

ユーザーは自分のフォルダを既存のフォルダへ加えることができるほか、既存のフォルダの削除も行えます。

“ユーザーライブラリ”内のフォルダを右クリックすると、コンテクストメニューで[名称変更]を行えます。 フォルダを別のフォルダ内へドラッグすると、フォルダの移動を行えます。“ユーザーライブラリ”内で何もない部分を右クリックすると、コンテクストメニューで[新規フォルダー]の作成を行えます。

Finder(Mac)/エクスプローラー(Windows)でフォルダ“User Library”に移動して、フォルダの構成を変更することもできます。“User Library”に含まれるフォルダに変更が加えられると、それに合わせてLive上のユーザーライブラリも必ず変更されます。

フォルダ“クリップ”

“Clips”フォルダは、ユーザーの作成したクリップを保存する場所です。“Clips”フォルダは、クリップが使われるLiveセットとは独立しています。 クリップを保存するには、ユーザー ライブラリの"Clips"フォルダー (またはその他のフォルダー) にドラッグします。 “Clips”フォルダ内に下層フォルダを多く作成している場合、“Clips”フォルダの上で数秒間クリップをドラッグしたままにすると、下層フォルダが表示されます。

Screen_Shot_2017-10-17_at_11.00.23.png

保存されるMIDIクリップには、MIDI情報(ノートとオートメーション)、インストゥルメントの設定、および、エフェクトチェーン(使用している場合)が含まれています。

オーディオ クリップを保存する場合、または MIDI クリップが Drum Rack、Sampler、Simpler、またはオーディオ サンプルを参照する Max for Live デバイスを使用する場合は、参照されているサンプルもユーザー ライブラリに保存する必要があります。 これは、Live の 環境設定 > ライブラリ > ブラウザ動作 > "エクスポート時にファイルを収集する" オプションが有効になっている場合、自動的に実行されます。

L12BrowserBehavior.png

常に実行 を選択すると、プリセットによって参照されるサンプルがユーザー ライブラリの専用の"Samples"フォルダーに自動的に保存されます。 警告表示 に設定すると、クリップまたはプリセットを保存するときにダイアログがポップアップ表示され、ユーザーライブラリにコピーされるサンプルを指定できます。

Screen_Shot_2017-10-17_at_11.04.35.png

上記スクリーンショットのように、 既にLive Packディレクトリにインストールされている ファクトリー パックからのサンプルを除外 し、サンプルの重複を回避するのが理にかなっています。

“Defaults”フォルダ

”Defaults” フォルダ には、トラック、デバイス、エフェクト、MIDI へのスライスなど、デバイスをロードするときに適用されるデフォルト設定が保存されます。

デバイスの現在の設定をデフォルトとして保存するには、デバイスのタイトル バーを右クリックし、[ デフォルト プリセットとして保存 ] を選択します。 プリセットは、ユーザーライブラリ > Defaultsの下のそれぞれのフォルダに保存されます。 デバイスなどを“Defaults”フォルダへドラッグすることでも、設定をデフォルトとして保存できます。

デフォルト設定をリセットするには、そのフォルダから削除します。

Screen_Shot_2017-10-17_at_11.07.28.png

“Grooves”フォルダ

“Grooves”フォルダには、ユーザーの作成したグルーヴが保存されます。グルーヴを使うと、ワープしたオーディオクリップやMIDIクリップのリズム感が変わります。

ワープしたオーディオクリップからグルーヴをトランジェントにもとづいて抽出するには、サンプル波形を右クリックして、コンテキストメニューから[グルーヴを抽出]を選びます。 MIDIクリップの場合も操作は同じです。MIDIノートエディタで任意の場所を右クリックして、コンテキストメニューから[グルーヴを抽出]を選ぶと、MIDIクリップからグルーヴの抽出が行われます。

抽出されたグルーヴは、使用中のLiveセットのグルーヴプールに表示されます。

Screen_Shot_2017-10-17_at_11.10.31.png

グルーヴ名を右クリックすると、コンテキストメニューで[名称変更]を行えます。 グルーヴ名の隣にある小さなフロッピーディスクアイコンをクリックすると、“ユーザーライブラリ”内の“Grooves”フォルダへグルーヴが保存されます。

“Presets”フォルダ

“Presets”フォルダには、インストゥルメント、Max for Live、MIDI、オーディオ エフェクトのプリセットが保存されます。

サンプルを使用するデバイス (Simpler や Sampler など) では、参照されているサンプルも保存する必要があります。 この動作は、環境設定 > ライブラリ > ブラウザの動作 > "エクスポート時にファイルを収集"で自動に設定できます。 参照しているサンプルが保存される場所は、“Samples”フォルダです。

“Samples”フォルダ

プリセット、インストゥルメント、またはテンプレート セットをユーザー ライブラリに保存するときに参照されるすべてのサンプルがここに保存されます。 録音したサンプルや編集したサンプルを保存すると、サンプル元の種類にもとづいて別のフォルダが作成されます。

テンプレートフォルダ

Live 11 以降、テンプレート セットはユーザー ライブラリ内の"Templates"フォルダに保存されます。 Live のデフォルト セットとテンプレート セットについては こちらのページ をご確認ください。

ライブラリの管理

ファイル > ファイルの管理 > ユーザーライブラリの管理 をクリックすると、ユーザーライブラリに保存されているすべてのプリセット、ファイル、およびクリップの概要が表示されます。 不足しているファイルを検索したり、参照されているオーディオ ファイルをユーザー ライブラリに収集したり、使用されていないサンプルを削除してディスク領域を節約したりできます。

Screen_Shot_2017-10-17_at_11.11.50.png

Abletonでは、以下の学習リソースと詳細なヘルプが提供されています。: