CPU負荷の軽減方法

  • 対象となるLiveのバージョン:Live 8 ~ 10
  • 対象となるOS:すべて

Live内で行われる処理や、コンピュータ上の別の場所で行われる処理により、CPUに重い負荷がかかることがあります。 CPUに重い負荷がかかると、音飛び、音割れ、グリッチが音声に発生し、Liveの反応が遅くなることがあります。 本ページでは、LiveのCPU負荷を軽減するのに役立つさまざまな方法の手順をチェックリストにしてまとめています。

LiveのCPUロードメーターで示されるのは、実行中の音声処理に使われているCPUの量です。全体のCPU負荷ではありません。 現在発生している全体のCPU負荷を正確に測るには、アクティビティモニタ(Mac)/タスクマネージャー(Windows)を起動します。 詳細については、こちらのページを確認してください。

【注意】Liveの性能の高さは、お使いのコンピュータの性能に限られます。 案内している必要動作環境は、Liveを動作させるのに最低限必要な動作環境ですので、予算の範囲内でもっとも高性能のコンピュータを購入するのが理想的です。 ただし、もっとも高性能のコンピュータを使っていても、使い方次第ではCPUの問題が発生することがあります。 次にまとめているのは、CPUを可能な限り最適化して効率的に使用するのに役立つポイントです。

音声とCPUにかかわるLiveの環境設定を最適化する

次の手順に沿って、Live環境設定を最適化してください。

サンプルレートを下げる

Liveの[環境設定]で[Audio]を開きます。 "入力/出力サンプルレート"の値を44100Hzか48000Hzに設定します。これよりも高いサンプルレートに設定していた場合は、CPU負荷の劇的な軽減が見込めます。 既存のプロジェクトで作業している途中にサンプルレートを変更するよりも、適切なサンプルレートに設定してから新しいプロジェクトを始めるほうが理想的です。

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バッファサイズを大きくする

"バッファサイズ"では、2の累乗にあたる値(128、256、512、1024)に設定するのが理想的です。 【注意】バッファサイズを大きくするほど、音声のレイテンシーも大きくなります

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入出力を無効にする

[入力設定]と[出力設定]をクリックします。 ステレオ入力を無効にできるほか、使用状況によっては、ステレオ入力になっているモノラル入力のペアを無効にすることもできます。

"マルチコア/マルチプロセッサー対応"を有効にする(Live 9のみ) 

[環境設定]で[CPU]タブを開きます。 Live 10では、初期設定でマルチコア/マルチプロセッサー対応が有効になっており、無効にすることはできません。

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WindowsがUSB機器を停止しないようにする

Windowsは、使用されていないと思われるUSBポートがあると、そのUSBポートを自動的に停止します。 USBタイプのオーディオインターフェースは常に接続されている必要があるため、USBポートの自動停止により、LiveのCPU負荷が急激に高くなることがあります。これを防ぐには、自動停止の機能を無効にします。 WindowsがUSB機器を停止しないようにする方法については、こちらを確認してください。

CPU負荷の高いデバイスを管理する

お使いのデバイスやプラグインを処理するCPUを最適化するには、次のような方法があります。

Wavetable:Wavetableの使用時にCPU負荷を管理する方法を、こちらのページで確認してください。

Echo: Echoの使用時にCPU負荷を管理する方法を、こちらのページで確認してください。

CPU負荷の高いデバイスを含むトラックをフリーズする: フリーズしたいトラックを右クリックして、コンテキストメニューで[トラックをフリーズ]を選びます。 必要に応じて、フリーズしたトラックをフラット化してオーディオファイルにすることができます。

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トラックのフリーズ方法の詳細については、こちらのチュートリアルビデオをご確認ください。

CPU負荷の高いデバイスを含むトラックをリサンプリングする:Abletonリファレンスマニュアルの「14.5 リサンプリング」で詳しい手順を確認してください。

CPU負荷の高いエフェクトをリターントラックで使う:これにより、同じエフェクトをふたつ以上のトラックに適用できるようになります。

CPU負荷の高いデバイスとプラグインを個別のトラックで使う:Liveでは、トラックごとにCPUのスレッドをひとつ使用します。 ひとつのトラックに読み込んだインストゥルメント・ラックやエフェクト・ラックで複数のプラグインとデバイスを使用すると、処理が非効率になります。 複数のプラグインとデバイスを個別のトラックに分けて、処理によるCPU負荷を分散してください。

発音数を減らす:デバイス、プラグイン、マルチサンプル・インストゥルメントの発音数を減らします。

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Spreadをオフにする:Corpus、Operator、Samplerなど、Liveの一部のデバイスには"Spread"というパラメータが備わっています。 このパラメータを使用すると、デチューンされたふたつの音がノートごとに出力されるため、2倍の処理が求められます。必要のないときには、"Spread"をオフにすることを検討してください。

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ReverbをEcoモードに設定する:Reverbの"Quality"では、リバーブのクオリティとコンピュータの性能のどちらを優先するかを設定できます。 "Quality"を"Eco"に設定するとCPUの使用量が最小になり、"High"に設定するともっとも豊かな響きのリバーブになります。

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フィルター/LFO/エフェクトをオフにする:デバイスのなかで、フィルター、LFO、エフェクトなど、使用しないパラメータがあればオフにします。

Simplerのワープを無効にする: もしくは、ワープモードを"Complex"か"Complex Pro"に設定します。

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オーディオファイルを管理する

オーディオファイルの処理を最適化するには、次のような方法があります。

オーディオクリップのハイクオリティモードを無効にする: ハイクオリティモードでは、オーディオファイルを転送するときのサンプルレート変換が向上する代わりに、CPU負荷が高まります。ハイクオリティモードを無効にするには、オーディオクリップのクリップビューを開き、"Sample"セクションの[HiQ]ボタンをクリックします。

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"Complex"と"Complex Pro"を慎重に使う:可能な場合は、"Complex"や"Complex Pro"以外のワープモードを使うか、ワープを無効にします。 それができない場合は、トラックをフリーズすることを検討してください。ゆくゆくは、使用しているクリップの結合やリサンプリングすることを検討します。

その他のシステムリソースを管理する

別のアプリケーションを終了する:お使いのコンピュータのCPUやRAMを大量に使用しているアプリケーションがあれば、そのアプリケーションを終了します。Macの場合、アクティビティモニタで確認できます。アクティビティモニタを起動するには、[Cmd + Space]キーを押してSpotlightを開き、"アクティビティモニタ"と入力します。Windowsの場合、タスクマネージャーで確認できます。タスクマネージャーを起動するには、タスクバーで右クリックして、コンテキストメニューから[タスクマネージャー]を選びます。

Wi-fi/Bluetooth/Webカメラを無効にする: Wi-fi、Bluetooth、WebカメラをLiveと同時に使うと、より多くのCPUを占有することがあります。

ディスク管理を行う:お使いのコンピュータのハードドライブをチェックして、十分に空きスペースがあることを確認します。 おおよその目安として、ハードドライブの全容量の10%を空きスペースとして確保してください。

コンピュータのコンポーネントをアップグレードする

コンピュータを上位機種へ買い換えられない場合でも、個別にコンポーネントをアップグレードすることで著しい改善を行えることがあります。 一部のコンピュータでは、個別にコンポーネントをアップグレードできません。お使いのコンピュータで個別にコンポーネントをアップグレードできる場合は、CPUのアップグレードやRAMの追加のほかに、ハードドライブをSSDに変更してみてください。

参考記事