“Options.txt”の使い方
- 対象となるLiveのバージョン:すべて
- 対象となるOS:すべて
ファイル“Options.txt”を使用すると、Liveで実験的な機能を扱うことができます。 そうした機能は主に開発や内部テストで使用するためのものですが、制作に役立てることもできます。
【注意】“Options.txt”で利用する機能は、正式に対応しているわけではありません。 今後のアップデートで予告なく変更/削除される場合があります。
ファイル“Options.txt”の作成方法
- メモ帳やTextEditなどのテキストエディタを使って、プレーンテキスト形式のファイルを新規作成します。
- ファイル名を“Options.txt”にします。
- そのファイルを以下の隠しフォルダ内に移動します(次のパスの“x.x.x”には、現在お使いのLiveのバージョンを入力します。例:“10.0.1”)。
Windows
\Users\[username]\AppData\Roaming\Ableton\Live x.x.x\Preferences\
MacOS
/Users/[username]/Library/Preferences/Ableton/Live x.x.x/
【注意】WindowsとMacの隠しフォルダにアクセスする方法については、こちらのページを確認してください。
次の画像は、フォルダ“Preference”内にファイル“Options.txt”が別のファイルと入っている模様です。
使用する機能をファイル“Options.txt”に入力する
- 1行に1機能を正しい表記法で入力します。各機能の表記は“-”から始まります。“_”の入力が求められる表記もあります。
- 誤った表記法で入力すると、Liveの起動時にエラーメッセージが表示されます。
- 入力した機能を有効にするには、Liveを再起動させる必要があります。
- ファイル“Options.txt”のファイル形式は、必ずプレーンテキスト形式にします。
- 次の画像は、ファイル“Options.txt”にふたつの機能が入力されたものです。
機能の表記例
ReWireMasterOff
LiveがReWireのホストとして使用する機能を無効にします。
Options.txtファイルに追加する行:-ReWireMasterOff
ReWireChannels
ReWireのデバイスとしてLiveを使用するとき、ReWireのホストとして使用するアプリケーションに表示されるReWireのチャンネル数を指定します。
初期設定 = 16
最小 = 0
最大 = 64
設定するチャンネル数は、必ず偶数である必要があります。
ファイル“Options.txt”に入力する表記:-ReWireChannels=32
PluginAutoPopulateThreshold
プラグインのパラメータの数が、設定した値以下の場合、そのプラグインのパラメータ一覧が自動的に埋まるようにします。
初期設定 = 32
最小 = 1
最大 = 128
“128”に設定すると、可能な限り多くのパラメータがリストに常に表示されます。 プラグインのパラメータの数に関係なく、一覧内のパラメータが128個になります(Live 7の動作と同様)。
ファイル“Options.txt”に入力する表記:-_PluginAutoPopulateThreshold=32
DontCombineAPC
APCのコンビネーションモードを無効にします。複数のAPCが連動/同期しなくなり、独立した動作が可能になります。
ファイル“Options.txt”に入力する表記:-DontCombineAPCs
AbsoluteMouseMode
マウス位置がリセットされなくなる代替マウスモードを有効にします。このモードは、タブレット、タッチスクリーン、リモートデスクなどで役立ちます。
ファイル“Options.txt”に入力する表記:-AbsoluteMouseMode
絶対マウスモードを有効にすると、マウスの相対的な動きが求められる操作で問題が発生する場合があります(例:[Ctrl]キー(Windows)/[Cmd]キー(Mac)を押したままパラメータを微調整するとき)。 そのため、別の手順で問題が解決しない場合に限り、絶対マウスモードを有効にすることを推奨しています。
【注意】Live 10では、ペンタブレットモードが環境設定画面に導入されました。 ペンタブレットモードでは、ペンタブレットの特性を活かしてLiveを操作することができます。 ペンタブレットモードは絶対マウスモードに代わって導入されました。絶対マウスモードでLive 9を使用していた場合、Live 10を初めて起動するときに、絶対マウスモードが検出されないというエラーメッセージが表示されます。
EnsureKeyMessagesForPlugins(Windowsのみ)
この機能を使うと、Native InstrumentsのReaktorなど、一部のVSTプラグインで、キーボードで送信した情報がプラグインに到達しない問題が解決します。
ファイル“Options.txt”に入力する表記:-_EnsureKeyMessagesForPlugins
ThinningAggressiveness(Live 9のみ)
オートメーションを記録するとき、設定した値に応じてオートメーションをなめらかにします。
初期値 = 0.45
値が高いほど、取り除かれるブレークポイントの数が多くなります。
ファイル“Options.txt”に入力する表記:-ThinningAggressiveness=0.1
【注意】この機能は、Live10での動作が保証されていません。この機能を有効にしてLive 9を使用していた場合、Live 10を初めて起動したときに、この機能が検出されないというエラーメッセージが表示されます。